皆様と各位の分かりやすい違い
皆様は複数の人々に対する敬意を込めた呼びかけの言葉です。
一方、各位は主に組織内や業務上で、役職や立場を持つ複数の人に対して使う呼称です。皆様は広く一般的な人々を指しますが、各位は特定の集団や組織内の人々を指します。敬意を表す点では共通しますが、その対象や用法が異なります。
皆様とは?
皆様とは、複数の人々全般に対して敬意を込めて使う呼びかけの言葉です。年齢、職業、地位に関わらず、幅広い人々に対して使用できる一般的な表現です。
挨拶文や広告文、説明書などで見かけることが多く、気軽に使える言葉です。話し手や書き手が、受け手全員に対して敬意を表す際に適切な言葉となります。
皆様の例文
- (1) 皆様、本日はご多用中のところご参集いただき、誠にありがとうございます。
- (2) 製品の取り扱い方法について、皆様にわかりやすくご説明させていただきます。
- (3) 皆様のご理解とご協力を賜りますよう、何とぞよろしくお願い申し上げます。
- (4) この度の災害で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
- (5) 当社の新商品をご購入いただきました皆様に、厚く御礼申し上げます。
- (6) 長らくお待たせし、誠に申し訳ございません。皆様にはご迷惑をおかけいたしました。
皆様の会話例
- 「皆様、ただいまより当社の経営方針について説明させていただきます。」
- 「承知いたしました。皆様どうぞよろしくお願いいたします。」
- 「新製品の発表会にご来場いただきました皆様、まずは御礼申し上げます。」
- 「こちらこそ、皆様のおかげでスムーズな運営ができました。」
- 「本日の会議の内容について、皆様からご質問などはございますか?」
- 「はい、私から皆様にお願いがございます・・・」
各位とは?
各位とは、主に組織内の役職者や特定の職種の人々に対して使う呼称です。部下や同僚、取引先など、比較的限られた範囲の人々を指します。企業の通達文や案内状、お知らせなどでよく使われます。
「御中(おんちゅう)」とセットで使うのが一般的です。各位に対して丁重な言葉遣いや敬意を表す際に適切な表現となります。
各位の例文
- (1) 各位におかれましては、ご多用中のところ大変恐縮ではございますが・・・
- (2) この度の人事異動について、各位へ通知がございます。
- (3) 会議の内容をご確認の上、各位からのご意見をお待ちしております。
- (4) 各位の英知を結集し、一丸となって業務に取り組んでまいりましょう。
- (5) 経費支出の手続きを改定いたしましたので、各位におかれましては遵守くださいますようお願いいたします。
- (6) 事務連絡に書面を用いる際は、必ず「各位御中」と記載してください。
各位の会話例
- 「各位におかれましては、本年度の営業方針を熟読いただき、目標達成に努めていただきますようお願い申し上げます。」
- 「確かに各位で方針を共有し、一丸となって邁進することが大切です。」
- 「各位には大変ご苦労をおかけしております。感謝の言葉もございません。」
- 「いえ、私ども各位が精一杯尽力した結果に過ぎません。」
- 「会議の内容について、各位からご意見をいただけますでしょうか?」
- 「承知いたしました。各位からしっかりとご意見を拝聴いたします。」
皆様と各位の違いまとめ
皆様と各位はどちらも複数の人々を指す言葉ですが、その対象範囲が異なります。皆様は幅広い一般の人々全てを指す包括的表現です。
一方、各位は比較的範囲が限られた組織内の役職者などを指す言葉です。双方とも丁重な言葉遣いとして使われますが、皆様のほうが一般的でカジュアルな文脈でも使えます。適切な言葉の使い分けが重要となります。
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